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「アメリカの格差問題の根本は人種差別問題である」
と言い切っています。
「格差は、政治的につくられたのであり、経済政策が後追いをしたにすぎない」
主張しています。
アメリカの経済格差の経緯です。
1 格差の時代:19世紀後半~1920年代
一部の金持ちに富が集中。トップ1%の年収が、全国民の収入の17%を占めました。
最高所得税率は24%で、金持ちも大して税金を払わずに済みました。
2 格差縮小の時代:1930年代~1950年代
ニューディール政策と税の累進性の強化により貧富の格差が縮小し、大量のミドルクラスが誕生。富裕層の最高税率は77%にまであがります。
3 格差僅少の時代:1960年代~1970年代半ば
大量のミドルクラスの誕生により、アメリカ経済はおおいうるおいます。一方、1925年には32人いたビリオネアは、1968年には13人に減りました。
4 格差最大の時代:1970年代~現在:
金持ち側保護、人種差別的な、福祉嫌悪の時代。1980年のレーガン以降、共和党=超保守、民主党=超リベラルへと 分化しました。
レーガンは、社会保険を「社会主義」と呼びました。
環境保護予算もカットしました。
◇ ◇ ◇
レーガンの考えは、
「貧しい白人を救う政策を実行すれば、貧しい黒人やヒスパニックも一緒に救ってしまう。
ならば、貧しい白人も放置しておこう。
市場原理主義で行こう。」
というものでした。
これに超保守がしっかり乗っかっています。
アメリカは国民健康保険すらない国です。
ユダヤ系のクルーグマンは、
「組合運動を擁護し、最高税率を引き上げ、福祉を手厚くし、特に国民皆保険を実行すべし」
と結論づけています。
行き過ぎた格差社会、市場主義、マネーゲーム社会をどう制御するかが現代の課題です。
闇雲なギスギスした市場原理主義を相対化し、中間層をさらに厚くし、人間が主人公であるようなおもいやりのある社会の方が、経済的にも、豊かな社会になるはずです。
ポール・クルーグマン ウィキペディア
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