米中は相互依存、日本はハザマ |
1 アメリカのアジア進出は紳士的
1840年にイギリスは、アヘン戦争をおこし、中国に不平等条約を押しつけました。
欧州の列強も負けじと中国を食い物にしました。
日本も1894年の日清戦争により、帝国主義の仲間に入ります。
アメリカのアジアへの進出は、1898年の米西戦争後です。
「門戸開放、機会均等」を掲げて、カッコよく、やって来ました。
アジアへ登場したばかりで、悪いことをするヒマがありませんでした。
中国にとっては、アメリカは欧州列強、日本を牽制するための熱烈歓迎国でした。
米・中は、連携して第2次大戦で日本を倒しました。
2 ヘンリー・ルースが日本たたきに米国世論を誘導
ヘンリー・ルース |
ヘンリー・ルース(Henry Luce、1898- 1967)は、「タイム」「ライフ」「フォーチュン」を創刊し、米国世論を誘導し、日本たたき政策に大きく貢献しました。
ヘンリー・ルースは、中国生まれで、父は宣教師です。
「中国を日本から救う」
ことを使命にします。
ドラッカー、トフラー、ベル、ガルブレイスなどを育てました。
日本は、ヘンリー・ルースとの情報戦に敗れた、とも言えます。
3 中国人はアメリカが好き
中国語では、アメリカは「美国」という好字です。
米中は、会議のテーブルをたたいて、はげしく口論しますが、取っ組み合いはしません。
アメリカが人権でも、なんでも非難すると、しっかり返します。
口喧嘩を楽しんでいるところもあります。
中国人は基本的に大陸国のストレートなアメリカが好きです。
産官勢力の中心は、5万人以上の留美派(美国留学派)です。
留美派にとって日本は眼中にありません。
中国は大中華圏との連携があることも留意する必要があります。
台湾、香港、シンガポール、華僑(4千万)です。
4 中国を国際舞台へ
中国を、なんとしても、世界の建設的な参画者へと招き入れたいものです。
メンバーになると行儀がよくなります。
WTOがいい見本です。
覇道ではなく、孫文の王道を歩くよう執拗な働きかけが必要です。
中国は、30年前、20年前、10年前より国際社会に従うようになってきてます。
日中、日韓、日台の関係に、クサビを入れたがる勢力がいます。
すぐ乗っかる愛国者がいます。
アセアンをまねて、日中台韓北のユルーイ東アジア連携も必要です。
5 日米関係は米中関係の裏返し
1 米中関係 X | → | 日米関係 〇 |
2 米中関係 〇 | → | 日米関係 X |
米中関係が悪いと、日米関係はいい、
米中が今のように、そこそこうまく行っていると、日本は無視され、日米関係は悪い、
という図式があります。
「日米同盟で中国を制御する」ことはできません。
米中関係のほうがはるかに濃密な関係にあります。
中国は、植民地状態から、辛亥革命、中華人民共和国、香港返還に至る過程で、自立自尊の道を歩んでいます。
日本は、米軍の占領状態にあります。
「日米同盟で中国を制御する」ことはできません。
米中関係のほうがはるかに濃密な関係にあります。
中国は、植民地状態から、辛亥革命、中華人民共和国、香港返還に至る過程で、自立自尊の道を歩んでいます。
日本は、米軍の占領状態にあります。
6 日本は主張を
もの言わない、主張しない日本は、米中の周辺国です。
『キッシンジャー回想録 中国』に日本はほぼ登場しません。
日本が、対米協調を踏まえて、対米自立してこそ、
中国は、そして世界は、日本を認めるでしょう。
アメリカへの過剰依存、過剰期待をやめる時です。
世界は日本の動向をじっと冷静に見つめています。
そのためには、日本は米軍基地を、粘り強く、段階的に縮小すべきです。
ドイツは、冷戦終了後、個別条項を改定しています。
チャイナ・ネットワークとは?
【cf.】
トライアングル・クライシス 歴史に見る日米中関係 寺島実郎 NHK 1995
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